セイリログ

こう、ぼんぼりたい

CPU殻割り練習が一応成功。生贄はceleron 430

昨年末にPCの環境を変え、Core-i7 8700kを定格で運用している。すこぶる好調だ。まぁ脆弱性の対策で少し性能低下したようだが……。悲しい。

でもせっかくOC可能なマザボとCPUを使用しているので、OCしてみたい、しかしOCするなら殻割りするしかない……!!っという単なる好奇心の暴走なのだが、冷却性能が著しく向上することは勇敢な先人達が証明してくださっているので、手を出してみたいと思っている。

 

とはいえ、失敗すると破壊のリスクがあるのに、4万4千円もした超高価パーツを分解するのは流石にめっちゃ怖い。専用の殻割りキットを使用すれば比較的安全ということだが、6000円近くもするのでちょっと手を出しにくい。他の必要素材の費用と合算すると1万円近くしてしまうことになるので……。

 

ということで、とりあえず一度練習がてら手頃なもので試してみようと思ったのだが、手持ちのCPUは他にCore-i7 2600しかない。 この第2世代はいわゆるグリスバーガーではなくソルダリング(はんだ付け)されているものなので殻割りする必要はなく、むしろ固着している為殻割りするのが難しいそうだ。まだ全然使えるCPUなので無理にするのはやめることにした。

 

グリスバーガーになったのは次の第3世代からで、殻割りが行われ始めたのもこの時期からだ。殻割りする為にこの世代のi3などを中古で入手しても良かったのだが、OCしても2600に敵わないだろうし、まだ高い。

ネットで調べていたら、グリスバーガー自体はsandy以前のCPU、特に消費電力が少ないcore2duoなどでもその仕様になってたそうだ。ただこの時期は殻割りをして無理なOCや冷却をする習慣がなかったようで、その辺りの情報が調べても全然出てこない。

だがLGA775のCPUは中古やオークションの類で安価で入手できるので、まぁ自分で試してみようかと思ってチャレンジしてみた。

 

購入したのCPUはpentium4 2.80GHz (northwood)、celeron 430、core2duo E4600、core2duo E7200の4つ。あとLGA775マザーボードは持っていなかったので格安でsotec製のジャンクPCを購入。(ジャンク扱いだったが完動品で不具合が全くない気がする。ありがたい!)

メルカリにポイントがあってのでそれを利用しつつ、かかった実費は混み混みで1800円程度。ちなみにsocket478のPCは家に眠っていたのだが、northwoodに対応してなかった為に強引にbios更新しようとしたら失敗したので文鎮化してしまった。面倒くさがらずDOS上でやるべきだった……。なのでpen4は使えなくなった。

 

購入した中で一番消費電力が低く安価なceleron 430をとりあえず生贄にすることにした。ネットで一応を調べたが殻割りに関すること情報はない。ソルダリングされている可能性もあるが、実際に試さないと分からない!

分解に使用する道具はデザインナイフと薄い磁気カード。専門道具や万力を使わず、自分の指を信じる方向性。まぁ模型制作している技術もあるのでなんとかなるかなぁ……っという慢心である。ということでやり方を漁りながら慎重に作業開始。

 

結果から言うとこのCPUはグリスバーガーだった。ネットの情報通り、古いCPUでもグリスバーガーのものがあるようだ。写真取っておけば良かった。

 

殻割り作業中、CPUのダイが取れたなどのポカこそしなかったが、ナイフで基板を傷つけて銅が見えた箇所があったことと、接着剤を温めるためにはんだこてを使用したため、不用意に熱を持たせすぎたので(CPUはその役割上多少の熱は問題ないと聞くが、よく調べると高熱は基板の銅を駄目にしてしまう可能性があるとかなんとか)、成功したかどうかは分からず。適当にやりすぎたと思う。

 

グリスを拭いたあと、これも練習と割り切り購入しておいたクマメタルを塗布。先端に注射針のようなアダプタを使わないと結構思いっきり出ることを知る。適当に伸ばす。

ただ外したヒートスプレッダを接着する為の定番であるブラックシーラーはまだ購入してなかったので、百均で売っている瞬間接着剤で代用。調べたら耐熱温度は140℃くらいあるので問題ないと判断。とはいえ火気にさらされると有毒ガスが出る等書かれているし、衝撃に弱い素材であるので使うなら自己責任で。まぁ自分の場合壊れても構わないので。

 

力が均等になるよう手で抑える。瞬間接着剤なので1分もやれば十分である。

ちなみに絶縁処理はしていない。ヒートスプレッダの内部に剥き出しとなった部分がこのCPUではなかった為。自分が傷を付けたところはダイから離れている為大丈夫そうだが、念のため模型用マスキングテープと瞬間接着剤で養生したが、効果があるのかは怪しい。燃えたりはしないと思うが。

 

準備不足もあり最初は慎重にやっていたはずなのに段々と雑になってしまったが、とりあえず作業はすべて終えたのでCPUをセットしてPCを起動。普通に起動してしまった……。

ということでクマメタル化したceleron 430の完成である。おそらく世界に2つくらいしかないだろう。

クマメタルする前にOCや温度測定をしていないので比較できないのが片手落ち過ぎるが、CPU-Zでストレステストをやったところ最高で50℃程だった。TDPからすると高いような……。CPUクーラーが小型でクーラーのグリスも安物の為、このあたりが足を引っ張ってる可能性が高い。あるいはヒートスプレッダの接着が適当すぎてダイと密着できていないか。

せっかくなのでこれからOCできそうなら試して見ようと思う。試行としては面白かったが、正直全て思いつきで行動しただけなので良い結果ではない気がする。8700kの殻割りには逆に遠のいた気がするが、工作として楽しかったのでよし。core2duoの方でやるのかは不明。とりあえずもっと真面目に生きようと思う。